概要

本邦において自傷行為や自殺企図を行った傷病者の詳細は、その背景、年齢、性別、考えられる原因、既往疾患、通院歴、手段、フォローアップと予後を含め未だ精査されていない。重症例の大部分は、身体的治療に限らずその精神科的評価とその後の継続支援を含め、最初に全国に約290か所ある救命救急センターに搬送され治療を受けることになる。各センターで年間50例の自傷患者及び自殺企図者を受け入れるとすれば、1年間で15,000例程度の症例が集まることになる。それらの詳細を各医療機関で登録し集積されたデータを通年で継年的に分析することが、将来にわたって国、地方自治体、各医療機関を含めた総合的な自殺対策の基礎データとして大いに役立つことは容易に推察できる。

第1段階として、重症例の自傷・自殺未遂症例に関する個人情報に十分配慮した安全な基礎データの収集とその管理、分析を目指して準備を進めている。